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「最古のテリア」
「ケアーンテリア」の起源は中世。原産国はイギリスであり、スコットランドを故郷とする全ての「テリア」の祖先犬である。「ケアーン」とは?岩屑だらけの(石積)を「ケアーンズ」と言う事から名付けられた。彼らは害獣の住家である足場が悪い「ケアーンズ」で狐・アナグマ・イタチなど獲物を捕獲する仕事をしていた「作業犬」である。猟犬として必要な物「硬い毛質」「活発な性質」「頑丈な骨格」を持ち合わせているが、煌びやかな美しさはない。また、そこが「ケアーンテリア」の素朴な美しさなのだ!ドッグショーが盛んに成り、1912年に正式に「ケアーンテリア」と名づけられた。それまでは「テリア」=「ケアーンテリア」であり、「テリア」としか呼ばれていなかったのである。それもまた「ケアーンテリア」の地味な魅力と言えるだろう。古くからある著書やドッグペインティングを見ても判るが、姿形が中世の頃と今も余り変わっていない事が分る。テリア犬種の「祖先犬」と言われている事が一目瞭然である。「ケアーンテリア」は人間がたどり着けないほどの足場が悪い地盤を「ケアーンテリア」達だけで「狩」をする為、「毛質」「性質」「骨格」を持っている事は勿論!その他に「自習能力」があるのです。人間達に教わる事も無く、犬達だけで「仕事」をしてしまうのです。この「能力」は今でも持ち続けています。ドッグショーが行われる前までは「ショートヘアード・スカイテリア」と呼ばれていた頃があり、スコッティーやウエスティーにとってもケアーンが祖先犬になるのです。日本でも21世紀に入った頃には、人気犬種の仲間入りをしています。私が最初にマオとルカを迎えた1992年頃のJKCへの年間登録頭数は80頭程度でしたが、2001年度は596頭となり年々増えていき、2005年度では、1156頭まで増えました。昨年の2017年度では69頭に減り、ケアーンテリアが貴重な犬種になって来ていることはとても喜ばしいことだと思っております。ケーアンテリアはイギリスを原産とする犬種ですが、なぜ日本にいるのか?と考えると、1951年に、吉田茂首相が「サンフランシスコ平和条約」の際に、2匹のケアーンテリアを持ち帰ったことがきっかけとされており、一般では手にできなかった犬種だと言えるのです。
「ケアーンテリアの育て方」
日本で生活をしているケアーンテリアの殆どがアメリカやイギリスから来た犬たちが土台犬です。猟犬ですので、可愛い容姿に隠れている賢さや強さを見極める事が必要です。簡単に言えば「プライド」が高く「傷」つきやすい、一見面倒な犬種ではあるのです。が・・・・一度犬を育てた経験がおありでしたら、ケアーンテリアの「賢さ」にきっと驚くことでしょう。作業犬としてのケアーンテリアの目的は、害獣を捕獲する事。またはそれらの動物を獲物とし口にして居たのですが、日本ではこのような動物本来の部分を伝えていないのです。うさぎを食べていたと言われれば、とても狂暴な犬と解釈してしまう恐れがあるからだと思いますが、大型犬に負けないほどの顎を持って居る事で納得して頂けると思います。欧米では、ブリーダーライセンスが存在し、考えられた繁殖しか行われていないため、気性が荒い犬を使用しないのですが、日本では、ペットショップ用のブリーダー(職業としている方々)が存在していますので、その事を考えずに種犬として使用している方も少なくありません。その為に、一般家庭での飼育が難しい子犬もおります。性格は親からの遺伝は勿論の事、ブリーダーの誠意に関わっております。
どちらにしても、ケアーンを迎えたいならば、この活発な犬を満足させる覚悟が必要です。本来のテリア気質が「荒い」というのではなく「明るい」「活発」と理解していただければ、飼育の参考になるかと思います。育てる私たちが手が抜けないのは、「自習能力」を持っている事、「自分で考え、覚える」事が得意な犬種です。いいことも覚えて成長していきますが、悪いことも一度覚えたら成長していきますので、パピートレーニングはとても重要です。
生後2ヶ月で迎える方が多いと思いますが、犬(子)育てに焦らないでください。犬の成長に合わせて教えてあげてください。生後3ヶ月で混合ワクチンを接種した後には、抱きかかえてご近所を見せてあげてください。リードをつけてお散歩をする前に連れて歩いて慣らしてあげてください。最初は怖がったりする子もいますし、最初から興味津々な子もいますが、ある日、降りたい!抱っこは嫌!と信号を送った時が、リードの散歩を開始する時です。ハーネスは骨格構成が壊れてしまいますので、一体型のリードを使用してください。(M&Rではナイロンチョーカーをオリジナルで作り使用しています。)そして、アスファルトでの運動は足腰を痛めますので、土や芝生で運動をさせるようにしてください。
成犬期は、メスでは3歳、オスでは5歳を目安にしてください。それまでは成長中だと思ってただ期待。骨も、体も、筋肉も、充分に育つには何年もかかります。そして8歳〜9歳あたりで厄年のように体のバランスが崩れていきます。これを無事に越えると13歳〜15歳あたりで、耳が遠くなり、そして暗い場所では見えにくくなって来ます。18歳を超えた子はM&Rではいないのですが、稀に18歳を超えたケアーンがいるんです。全ての寿命は、成長期の充分な栄養と運動と環境でできていきます。M&Rでは、耳が遠くなっても、目が見えなくなる子はいなかったのですが、声が届かなくなるその時のために、コミュニケーションを手の合図でできるようにしていると、旅立つその日まで、会話が成り立ちます♪育て方の基本は「プライド」を傷つけず、「ストレス」をためない事。充分な運動が必要だと言う事を忘れないで下さい。そして、誰よりも強く、誰よりも大きい!と「ケアーンテリア」たちは自信を持っています。もし「叱る」事があれば、最初に「叩かず」に納得させる必要があります。そして群れのボスの存在を尊重する部分もありますので、先住犬に逆らう事は殆どありません。そして人と犬との上下関係は、遊びながら自然に築いていくことが理想です。感情的に叱っても、効果はありません。自由気ままなテリアを楽しみながら育てる事が理想だと想います。ドッグショー、アジリティー、家庭犬訓練、全てに適応する犬種です。水陸両用4WDのような頑丈な子に育ててあげてください。
トリミングはハサミを一切使わない丁寧に抜く「プラッキング」を行いますので、トリマーではできない場合が多いですから、オーナー様ができるようになることが犬たちにはありがたいことです。詳細は
「Grooming」
をご覧ください。
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